DATE : 2006/10/25 (Wed)
消費者信用団体生命保険は、金融業者が掛金を支払い、
債務者に万が一の事があったときに、保険金で債務を返済する仕組みだ。
住宅ローンなどにセットされるものと、大筋で同じと考えてよい。
【債務者】としては・・・
債務者が死んだら、保険金で借金を清算する仕組み。
つまりは債務者が死ねば、借金は回収できると言うことだ。
しかも、保険加入についての説明は全く無い。
まったく不当なシステムだ。
この度の法改正で、自殺による保険金の支払いは、認められない事になる。
これで自殺に追い込まれる人が、減ってくれればいいが・・・
【債権者】として・・・
団体生命保険は、世間が思っているほど有益なシステムではない。
逆に今回の騒動をきっかけに廃止することができ、金融業者としてはうれしい限りだ。
確かに債務者がどんな形であれ、亡くなれば保険で債権が回収できる。
しかし明らかに受け取る保険金よりも、支払っている掛け金のほうが多いのである。
つまりは、金融会社にとっても保険は負の産物なのである。
では何故続けるのか。
それは、保険会社との長年の付き合いが影響している。
金融会社は債務者への貸出資金を確保するために、銀行や保険会社から借入を行う。
当然借入に対する金利は負担するが、それ以上の収益を欲する保険会社が、
団体生命保険という自分達が必ず儲かるシステムを構築し、導入したのだ。
つまり、この団体生命保険システムで利益を得ていたのは、
金融会社に融資している生命保険会社なのだ。
なので、金融会社としては団体生命保険の廃止を決定することで、余計な経費を
圧縮することが出きるのである。やっとここ迄たどり着いたとの印象が持たれる。
そして債務者にはよく認識して欲しい、自分が残した借金は家族に相続されると言うことを。
新たな問題に発展しなければいいのだが・・・